LPガスのこと Q&A【LPガスの性質・特徴】
LPガスは無臭で無害だそうですが、本当ですか? | |
プロパンやブタンなどのLPガスは、元々無色無臭ですが、万が一のガス漏れを知るために人工的に臭いをつけています。また、毒性もまったくありませんが、長時間多量に吸い込むと、酸素欠乏で窒息症状になることがありますので、取り扱いには十分注意してください。 |
LPガスと都市ガスの違いは何ですか? | ||
LPガスは、日本全国どこの地域でも同じ種類のものを供給しているので、引っ越してもガス器具を買い換える必要がなく便利です。火力が強いため中華料理の炒め物などにも向いています。一方都市ガスは、引っ越し先によっては器具交換が必要になることも。発熱量もまちまちでLPガスに比べ火力は弱めです。また、LPガスは空気より重く床面などの低いところに、都市ガスは軽いので高いところに滞留する特徴があります。 |
LPガスがクリーンなエネルギーと呼ばれるのはなぜですか? | ||
LPガスは、酸性雨の原因とされるSOx(硫黄酸化物)の排出がほとんどありません。また、地球温暖化の原因とされるCO2(二酸化炭素)の排出量も他のエネルギーと比べ少なくなっています。だから、地球環境にやさしいクリーンなエネルギーとして需要の拡大が期待されているのです。 |
LPガスのLPってなんですか? | ||
LPは、Liquefied Petroleumの略。したがって、LPガスは液化石油ガスという意味です。家庭用のLPガスは、プロパン成分をたくさん含んでいるのでプロパンガスとも言います。一方、都市ガスの原料の80%を占める液化天然ガスはLNG(Liquefied Natural Gas)と呼ばれています。 |
最近、地球温暖化の原因としてCO2の発生が問題となっていますが、LPガスは他のエネルギーと比較してどうなのですか? | |
LPガスは加圧したり冷却すると容積が約250分の1の液体になります。だから、原産国からタンカーで輸入するときも一度に大量 のLPガスを運ぶことができます。 |
最近、地球温暖化の原因としてCO2の発生が問題となっていますが、LPガスは他のエネルギーと比較してどうなのですか? | |
地球環境問題の中で最大のものが地球温暖化問題です。地球温暖化問題は、CO2などの温室効果ガスの発生が原因といわれ、今全世界でその削減に取り組んでいるところです。CO2はエネルギーの使用により発生しますが、LPガスはLCA(ライフサイクルアセスメント)、すなわち採掘から生産、輸送、燃焼までの全ての段階での評価において、排出原単位はLNG(液化天然ガス)・都市ガスとほぼ同等で石炭・石油に比べて小さい値となっています。つまり、LPガスは地球温暖化対策に有効なエネルギーということが出来るでしょう。 |
以前、都市ガス地域に住んでいた時、ガス会社の人からガスが漏れると上に行くと説明を受けました。LPガスの場合、ガスが漏れると下に行くそうですが、なぜですか? | ||
ガスが漏れると上に行くか下に行くかは、そのガスの重さが空気の重さと比べて大きいか小さいかによります。都市ガスは、一般的にメタン(CH4)を主成分とした液化天然ガスを原料にしており、メタンは空気の約0.5倍の重さしかないため、漏れると当然上にあがります。しかし、LPガスはプロパン(C3H8)を主成分としており、プロパンは空気の約1.5倍の重さがあるため、漏れると下に行くことになります。このような理由から、LPガス使用の場合には、ガス漏れ警報器は下に設置するわけです。 |
LPガスの熱量について、教えてください。 | ||
家庭用エネルギーの熱量は、電気が1kwh当り3.60MJ(860kcal)、都市ガス(13A)が1㎥当り46.05MJ(11,000kcal)、灯油が1ℓ当り37.24MJ(8,900kcal)、LPガスが1㎥当り99.08MJ(23,680kcal)となっています。それぞれ基本単位となる量が異なるため一概に比較はできませんが、一般的にLPガスは熱量が最も高く、火力が強いといわれています。 |
空気が不足すると不完全燃焼しCO中毒になると言われますが、LPガスはどの位の空気が必要ですか? | ||
一般に燃料を完全燃焼させる最小限の空気量を理論空気量と言います。家庭用のプロパンの場合、プロパン容量に対し酸素容量が5倍必要ですが、空気中には酸素が約21%しか含まれていませんので、これを考えると理論空気量は約24倍必要と言うことになります。ただ、実際の燃焼ではこの空気量の20~50%の過剰空気が必要となりますので、CO中毒を防ぐためには、開放型のガス機器(ガスコンロ・ガス瞬間式湯沸器・ガスストーブなど)がある部屋は、頻繁に換気をする必要があるでしょう。 |
LPガスは、電気に比べ効率の良いエネルギーと聞きましたが、ほんとうですか? | |
LPガスは、各家庭に容器でお届けし直接使用します。このため、ガス機器の熱効率も含めたエネルギーの総合利用効率は、約75%位となります。この点電気は、石油・石炭などの一次エネルギーを発電所で電気に変え送電線で各家庭にお届けするため、その排熱ロスや送電ロス、そして電気機器の熱効率等を考えると、実際のエネルギーの総合利用効率は約23%位まで落ちてしまいます。このことから、LPガスは電気に比べ効率の良いエネルギーと言われるのです。 |
LPガスの臭いについて、教えてください。 | |
LPガスは、元々無色・無臭です。しかし、そのままだと万が一ガスが漏れた時分かりませんので、お客様等に供給するLPガスはメーカー出荷段階で着臭剤を入れ、人為的に臭い(タマネギが腐ったような臭い)をつけてあります。着臭剤は、空気への混入比率が容量(体積)比で1,000分の1である場合おいて感知できる量を入れてあります。 |
毎月もらうプロパンガスの請求書を見ると、○○㎥の使用で金額が△△円と表示されています。プロパンガスは容器の中に液体で貯蔵されていると聞いていますが、いったい私達が使用するガス状のプロパンガスは、液状のプロパンガス何㎏に相当するのですか? | |
容器の中の液状のプロパンガスは周りから熱を奪い気化し、ガス状のプロパンガスとなりこれを使用します。理論的に計算すると、0℃・1気圧の状態で液状プロパンガス1㎏が気化すると、約0.51㎥(5,000ℓ)のガス状プロパンガスとなります。つまり逆にいうと、1㎥のガス状プロパンガスは、液状プロパンガス約2kgに相当するということです。ただ、液状とガス状のプロパンガスをともに体積で比較すると、液がガスになると約250倍にふくらみます。 |